園長通信

「1学期の終わりに」ー佐々木正美先生を偲んでー(7月14日)

 1学期終了

早いもので、今日で1学期の通常の保育は終了し、年長組のお泊まり保育を残すのみとなりました。1学期は子どもたちにとって変化の大きい時期ですが、各ご家庭でも子どもたちのために様々なことにご配慮いただいたことと思いますが、その愛情に支えられてひとりひとりの子どもたちは幼稚園での生活を楽しむことができるようになってきました。

来週から長い夏休みに入りますが、私たちも夏休みには様々な研修に参加し研鑽を積みたいと思います。今年は幼児教育実践学会でのポスター発表もする予定です。尚、夏休み中には北館の木の部分の塗装工事が前半にあります。又、PTA総会等でもお伝えしておりましたCISVの11歳キャンプがせんりひじり幼稚園園内で7月末から8月26日まで実施されます。8月20日(日)の午後はオープンディとしてだれでも参加出来る日となっていますのでぜひご来園ください。

それではどうぞご家族で思い出に残る夏をお過ごしいただければと思います。2学期の始園日に元気な姿の子どもたちと合えるのを楽しみにしています。

 

佐々木正美先生を偲んで

先月28日に児童精神科医で「子どもへのまなざし」の著者の佐々木正美先生が永眠されました。私にとっては「こどもへのまなざし」はバイブルのような本で、ご講演も何度もか聴きする機会がありましたが、そのたびに子どもの心を育てるということについて自分や園の基本的な方向を確認することができました。ある意味北極星のような存在でした。先生はたくさんの言葉を残されていますが、いくつか私の心に残っているものを紹介させていただきます。

 

子どもは自分を好きにならなければ、友達を好きになれない。

自分のことを好きになる子どもは十分に愛されている子どもである。

十分にとはできるだけ条件をつけないということである。

子どもには条件付きでない愛情をかけてあげることだ。

愛情に条件はない。

 

向上心は自信から生まれる。

自信は他者への信頼感から生まれる。

他者への信頼感は愛されることから生まれる。

 

 

子どもの言うことを十分に聴いてやれば 育児はたいていうまくいく。

 

子育てには順番があります。

うれしい気持ちをたくさん味わった子は

人の悲しい気持ちも分け合えるようになります。

お兄ちゃんだからと大切にされた子は

弟や妹を大切にできます。

ありがとうと言われた子が

ごめんなさいと言えるようになります。

順番は逆にはできません。

 

お母さんから離れられない子どもは、

まだ自分の周囲に十分な「安全空間」を

作ることができていないからです。

子どもはお母さんの愛情に安心すると

安全感を心の中に抱けるようになります。

それから安全空間をつくります。

その安全空間を持ち歩くようにしてお母さんから離れていきます。

 

ご興味のある保護者の方はたくさんの本を書かれていますので、ぜひ一度お読みいただければと思います。

 

CISV11歳キャンプ

CISV(Children’s International Summer Villages)は独立した非政治的で非営利の民間団体で、第二次世界大戦直後、アメリカの心理学者ドリス・アレン博士の「平和構築の核は子どもにある」という確固たる信念のもと、1950年に設立されました。プログラムの実施や組織運営はボランティアによって行われています。 国際事務局は、UNESCOに協力して活動しているNGOとして認められていて、毎年世界各地でプログラムが開催されています。

今回は私が30数年前にリーダーとしてスウェーデンのキャンプに参加したことがきっかけで同時期にリーダーをしていた方(現在関西支部の役員)とFB上で再会したことからご協力することとなりました。参加国はオーストラリア・デンマーク・フランス・ドイツ・イギリス・香港・イタリア・スペイン・アメリカ・日本の各国の11歳男子2名女子2名リーダー1名とスタッフ、JC(お手伝いの高校生等子ども40名大人20数名です。8月の最初にHCの子どもたちとの交流も予定されています。にじいろ保育園の子どもたちやHCの子どもたちとはお互いの生活を分けるところは分け、交流するところは交流しながら過ごしてもらいたいと思っています。

私自身は30年前にこのプログラムに参加することになり自分自身の視野が広がり本当に貴重な経験をさせていただきました。そしてなにより一緒に行った当時11歳の子どもたちが世本当に素敵な大人に成長してくれていることが嬉しくて、今年、協力することにいたしました。保護者の皆様、特にHCご利用の方にはご不便おかけすることもあるかと思いますが、どうぞこの活動の趣旨をご理解いただきますようお願いいたします。