「可能性」(6月号)
中学生棋士プロの藤井聡太プロは、今21連勝とか・・・。
小さい頃、祖母が納戸から出してきた将棋をやってみたのがきっかけだそうです。それから将棋の面白さにはまり、夢中になっていったとか。その他に好きだったおもちゃは、(幼稚園の年長のお部屋にある)クーゲルバーンのような積み木を組み合わせてB玉を転がすコースを作るおもちゃだそうです。なるほど、見通しを立てて積み木を置いていく作業が将棋と通じるところがありますね。夢中になって遊んだことで、集中力・先を見通す力・問題解決力・巧緻性などが伸びていったのでしょう。また、将棋教室の先生は、聡太君の小さかった頃のことを「負けると一番よく泣く子でしたね」と話していたそうです。悔しさは次への原動力になりますから、悔しくて泣くのも大切ですね。
お誕生日会では、その月の誕生日の子どもたちが、舞台の上で、一人一人マイクで「大きくなったら○○になりたいです」と発表します。真剣に考えてきた子もいれば、とりあえずこれにしておこうかと思って言っている子もいます。うちの長男は、「ウルトラセブン」→「サッカー選手」→「医者」→「海賊」→「弁護士」等々二転三転していました。いったい何になるのだろうと思ったら、大学のアメフト部のプロモーションビデオを作ったことがきっかけで、広告制作会社に就職しました。皆さんのお子さんは一体何になるのでしょうね。
オックスフォード大学のオズボーン准教授らは、今後10年~20年の間に、アメリカの雇用者総数の約半数の人の仕事が、コンピューターにとって代わられる可能性が高いと予測しています。今ある職業が、子どもたちが大人になるころにはないかもしれません。そしてどんな仕事が生き残り、どんな仕事が誕生するのでしょうか。
先日、子どもたちに人気のおもちゃ「レゴ」のデンマーク本社の製造過程がテレビで放映されていて、製作から梱包や発送まですべてコンピューターで管理され、暗い工場の中を縦横無人にボックスが動き配送手配まで人の手を全く使わない様子が放映されていました。
誰もいない工場の中をロボットがスピーディーに休みなく動いている様子は、ちょっと不気味に感じました。
そんな時代ですから、これからは新たなものを生み出す「創造性」や「課題発見力」「課題解決力」が特に必要な力になるのでしょう。先日の講演会での肥後先生のお話にありましたが、子どもの成長に応じたちょうどいい「型」や「枠」で生活しながら、心地いい生活習慣の中で、「自ら主体的に」生活していくことを応援していけたらいいなと思います。
あとは子どもの可能性を信じて。