副園長の子育て応援通信

「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」

年長組(れんげ組)の部屋のドアに「へいてん(閉店)しました。バイバイ」と貼り紙がしてあります。

11月から始まったお店屋さんプロジェクトが終わりました。終わりに近づくにつれてどんどんうまくなっていく子どもたちのやりとりを見ると「あー終わってしまうのか・・・もったいないなあ」という気持ちでいっぱいになります。16日はばら組の「ばらぐみえいがしょうー」が最終日。千秋楽と言うこともあって、年少組や他のクラスの年長児や先生たちも来ていて満員の状態。ポップコーンをやジュースを販売する子も忙しそうです。注文を聞く人と品物を出す人がうまく手分けされてて実に手際がいい。ポップコーン片手にどこに座っていいのかわからなくて困っている年少組の子を、空いている席に優しく案内している子もいれば、ナレーターのマイクの声が聞こえにくいと思ったのか、スピーカーの向きを変えながら聞こえ方を確かめる子もいます。チケットを渡す子も、一部の「きょうりゅうのじだい」が終わると受付テーブルの上に散らかったチケットをボックスに集めて2部の準備をしています。劇が終わってお客さんが出た後は、椅子はがたがた、ポップコーンなどのゴミが散乱した状態でしたが、ちゃんとほうきとちりとりを持って来て、掃除を始める子が・・・。「ひじりんの大冒険」を「まだ観たい!」と出口で泣いている年少組の子がいると、上映が終わって脱ぎかけていたひじりんの衣装を急いでまた着て、泣いている年少の子のところに行って「ひじりんだよ握手しよう」と言ってあげているのです。これらは子どもたちが自分たちで感じ考えて行動しているのです。(担任は舞台裏にかかりっきりで動けなくて、客席側で何が起こっているか見えません。)(もっともっと面白くてステキなエピソードがたくさんあるのですが、書ききれなくて残念・・・)

こんな素晴らしい姿を見ると、話し合いを重ね自分たちで試行錯誤しながら決めてきたことが、自信になっていることがわかります。先月も書きましたが、保護者がカーニバルを運営する姿をお手本にイメージしたところから始まります。また、年少・年中組の時から様々な素材に触れてその特質を感じながら物を作り、話し合いを重ねて折り合いをつけたり協力したりする力が身に付いてきました。

 

文科省発表の「幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿」の中に、「自立心」「協同性」「道徳性規範意識の芽生え」「社会生活との関わり」「思考力の芽生え」「言葉による伝え合い」「豊かな感性の表現」「数量・図形・文字等への関心・感覚」あとは「健康な心と体」「自然との関わり・生命尊重」とありますが、「もうすっかり育ってるやん!!」と思いませんか?

 

冬休みは、家族のイベントの多いとき。年末年始はお忙しいと思いますが、年末の大掃除やお正月の準備にできるだけ子どもたちを参加させてあげたいですね。年越しの準備に自分が関わっているという事が「大切にされている」と感じることにもなります。

幸せな年末年始をお過ごし下さい。来年も宜しくお願いします。