「振り返る力」
先日の保護者主催行事のカーニバルは大盛況でしたね。子どもはもちろん大人たちも楽しそうで笑顔いっぱいの一日でした。PTA役員さんを始め、カーニバル委員の皆様そしてお手伝いくださった保護者の皆様、お疲れ様でした。本当にありがとうございました。
先日カーニバル委員会で、それぞれのクラスから振り返りの報告会がありました。
「子どもたちが喜んでくれてよかった」「クラスの保護者がひとつになれました」「他のクラスと一緒に作業したことで、クラスを超えて仲良くなれました」「子どもたちにお店をしている姿を見せることが出来てよかったです」「PTA役員さんがいろいろと親身になって相談に乗ってくださり本当に心強かった」の感想。そして改善点は新たな提案もなされてます。「列が長くなったので、入口を変えて動線を確保するようにするといいかと思います。」「チケットが分かりやすいように同じ色の表示を貼りました」など・・・。
私たち職員も日々の振り返りを大切にしています。次へとつながる前向きなものになることが大切だと考えています。今回、保護者の皆さんの振り返りが素晴らしくて前向きで、見事でした。保護者組織でこのような前向きな振り返りをする組織はあまり聞いたことがありません。「やっぱりうちの保護者の方は日本一だな。」と思いながら聞いていました。
年長組のお店屋さんプロジェクトでも、やってみてどうだったか話し合い「振り返り」をします。去年「おまつり」をしていたクラスの話です。お店の準備もやっと整ってきたのでいよいよプレオープンすることになりました。そしてまず、年少組のお客さんたちを招待しました。「まとあて」のコーナーにやってきた年少組。どこに並んで何をどうしたらいいのかよくわからずに手に手にまとあての玉をつかんでどんどん投げてくる子が・・・。係りの子どもたちは大慌て。「じゅんばんやで」「そこからははいったらあかん」「ちょっとまって~」と小さい組の子に言っても聞いてくれません。棚も押されてぐちゃぐちゃに・・・。そして、年少さんがお部屋に帰った後、早速話し合いが始まりました。「小さい組さん楽しそうだったねえ。みんなどうだった?」と担任が始めると真っ先に、まとあてのチームが「小さい組がどんどん投げてきてぐっちゃぐちゃになって大変やった。」「ぜんぜんいうこと聞いてくれへんからめちゃくちゃになった」と少し怒りながら発表していました。すると他のグループの子が「いくつでもなげていいと思ったかもしれないから、三つずつって数を決めて渡してみたら?」「たなの上に置いてるからいいのかなと思って投げたのかもしれないから、見えないところに隠しといてそこから出して渡したら?」「棚の置き方を横にしてみたらいいと思う。」という意見が次々と出てきました。さっきまで少し怒り気味だったまとあてチームの男の子たちが納得してすっきりした表情で、早速(話し合いが終わってないのに)棚の向きを変えて、球を入れる入れ物を用意していました。
「振り返る力」が前に進むエネルギーを与えてくれます。更にみんなで力を合わせるとみんなのアイデアや知恵が集まってより素敵なものになりますね。言いたいことがあっても我慢して、子どもたちが自分たちで気づいて工夫していく力を信じて見守っている担任も素敵ですね。