園長通信

「自分を信じる力」

2学期スタート オリンピックで・・・

2学期がスタートしてあっというまに3週目が終わろうとしています。日中はまだまだ暑い日がありますが、夏の猛暑を思うと朝夕は少し過ごしやすくなってきました。

今年の夏はリオ・オリンピックがあり、皆さんもごらんになったと思いますが、どんな競技や選手が印象に残っていますか?メダルを取れた、取れなかったという結果だけでなく、体操の内村選手のインタビューでのウクライナのベルニャエフ選手の発言だったり、男子400mリレーのバトンだったり、吉田沙保里選手の敗れた時の涙だったり、たくさんのシーンが印象に残りました。また、全体的にコーチの指導(コーチング)が一昔前の根性論的な指導と様変わりして、科学的なトレーニングと心理的なサポートのレベルが上がり、それがメダルの数にも現れているのかなあと素人ながら思いました。そして特に印象に残ったのは女子200m平泳ぎで優勝した金藤選手と加藤コーチの関係やエピソードです。自信を失い引退しようとした金籐選手がもう一度がんばれたのは(がんばろうとしたのは)、もちろん様々な要素があるのでしょうが、コーチが自分の力を信じてくれたから、自分も自分を信じてもう一度がんばれたのではないかと思いました。それは乳幼児期の子どもと大人(お家の人とか保育者等)との関係ともよく似ているように思います。子どもは自分自身の行動や思いを大切に受け止めてもらったりすることを通して自分自身に価値を見いだし、様々なことに意欲的に行動できるようになります。自分自身を信じる気持ちは残念ながら自分では育てられない(育てにくい)のです。自分を信じてくれる人が居て、初めて自分を信じられるようになるんだと思います。今、幼稚園で過ごす子ども達が大きくなったときに、オリンピックに出ることはなかなかないと思いますが、自分の人生の中で必ず出会う、乗り越えなければならない機会、例えばスポーツの試合や入学試験とても大切な仕事などがあった時に、自分を信じて力を出し切れるように育ってもらいたいなあと願います。そして、そんな風に育つには、子どもの側に共に在る大人として、自分の言葉、まなざし、ふるまい等について、今一度振り返りたいなあとも思います。

2学期は様々な行事で園に来ていただく機会も多く、子ども達の成長の様子を観ていただけると思いますが、我が子が、我が子として、我が子らしく育つことを信じて温かく見守っていただけたら幸いです。