副園長の子育て応援通信

「みち」

いよいよ夏休みに入ります。
もう旅行の計画を立てているご家庭もあれば、これからゆっくり相談しながら決めるお宅もあるでしょう。今日は何をしようか・・・と、イベントを考えるのもいいですが、普段の何気ない一日をのんびり丁寧に過ごすのも、夏休みのステキな過ごし方の一つかもしれません。身近で起きた小さな出来事をゆっくり味わい子どもと一緒に考えるのも、大切に関わってもらった経験として記憶に染みこんでいくでしょう。
ここで、ドングリが好きで好きでたまらないS君のお話を紹介します。毎日毎日ドングリを拾い続けるのでいつも家に帰るのが遅くなり、困っていたお母さん。そのうち、S君は見ただけでなく触っただけでドングリの種類を当てるようになってきます。たくさんのドングリを種類別に分けていくうちに、とうとうコレクションが完成したそうです。そして次は、どこに、どのどんぐりの木があるか、地図に印をつけてどんぐりマップを作っていったそうです。「こどもの好きに付き合っていく」ことがこどもの才能への道をつけていくことになるのですね。
せんりひじり幼稚園は9月4日に創立50周年を迎えます。現在在園中の子どもたちとは、カー ニバルの時に一緒に「幼稚園の50歳のお誕生日」のささやかなお祝いをしたいと考えています。 そして夏休み中の8月27日の午前中は、卒園生とその保護者の方々に自由に見学していただけるホームカミングディを開催します。8000人以上の卒園生がいますので、ひとりひとりにご案内を差し上げることが難しいので、掲示物やホームページでお知らせしています。(尚、旧職員の50周年お祝いの会は27日の午後、行政や研究関係者の方々をお招きしての祝賀会は8月28日を予定 しています。)
そして今、せんりひじり幼稚園の50周年記念冊子「50の扉」や50年の歩みをまとめたDVD製作の打ち合わせを進めています。古い資料を紐解いたり、昔のアルバムを開いたり、写真を集めながら懐かしさや感動に浸ってしまいます。先代の園長がどんな思いで(当時何にもなかった)この千里の地に幼稚園を作ったのか・・・。初代からの先生たちが保育の充実のために、毎年研究をしてきた古い16ミリフィルムの記録の数々・・・。その時代時代で、子どもたちに必要な保育や環境を考えてきた尊い営みが見えてきます。
これからも、多くの先輩や仲間が造ってきた太くて安定した道を、大切に守りそして伸ばしてい かなければ・・・と思います。でも、目の前にいる子どもたちと日々を楽しみながら、振り返ればまた道が出来ていた・・・そんなこれからにしたいなとも思います。