「向き合う」
いよいよ夏休みに入ります。いつもより子どもと過ごす時間が長い分、どこに連れて行こうかなぁ、何をしようかなぁ、楽しみなような、ちょっとめんどくさいような・・・そんな気分の日もありますよね。
「この子の人生の中で、この一瞬はもう二度と来ないんだ。」と、子どもを育てていときにふと思ったりしました。親が子どもと一緒にいられる年月は限られてて、大人になって自分の力で生きていく年月のほうがずっと長いですよね。その長い月日を、小さいころに親にもらった愛情と、親と経験して貯め込んだ感性を食べながら生きていく・・・そんな風に思うと、一緒にいることのできる短い月日を密度の濃い時間にしたいと思ったりしますね。
でも特別なことをしなくても大丈夫。夏休みは、いつもよりたっぷり時間がある分、その時間を親子で向き合って楽しむことが、目に見えない心を豊かに育てることになります。わたしたちがよく言う「心を育てる」というのは、社会情動的スキル(不思 議だな、なぜ?やってみたい、おもしろそう、がんばろう、試してみよう、悲しそう、 困っていないかな・・・など)の様々な心の動きをたくさん経験し、また共感してもらうことによって育ちます。そして、学ぶ力はその社会情動的スキルと共に育つと言われています。
年長組が7月15日から一泊二日で、能勢にお泊り保育に出かけます。能勢の古い民家に泊まります。土間や縁側があるような日本家屋です。そして、近くの山や川に行って自然と触れ合います。子どもたちにとっては寂しがる暇がないほど刺激にあふれた2日間です。山や川で目に入る風景の不思議に気づくためのしかけや関わりがあったり、少しの「できるかなあ」にチャレンジしたり、見つけたことをみんなで教えあったり、共有したりします。自然の中での危険性や管理が難しいことでレジャーランド等での宿泊保育にするところもあるようですが、自然の中で子どもの感性を育て ることがその後の人生の大きな力になると思えば少しの労力も惜しくはないですね。
私たち職員は夏休みに様々な研修会に行きます。そして今年も「日本幼児教育実践学会」で実践発表をします。自分たちの学びの機会でもありますが、子どもたちの幸せな育ちのためにみんなで語り合う暑い夏にしたいと思っています。 皆様も健康に気を付けて、充実した夏をお過ごしください。